!!18歳になっていない人は見ちゃダメ!!
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「どうして……ウッド!どうして!?」
洋服タンスの奥に押しつけられる形で、沢山の枝に絡まれたまま、さくらは目の前で虚ろな微笑みを浮かべるウッドを問いつめようとするが、返事はなかった。
ぼんやりとした微笑みの中で漂う視線が、いつもの彼女でない事を物語っている。
「ウッド!どうして……離して!」
両手足をジタバタと動かしてみるが、さくらの小さな体では、縛り付けている枝を取り払う事は到底できそうにない。
それどころか、動けば動くほど、枝が複雑に絡み合い、より一層束縛を強めるばかりだった。
「はぁ…はぁ…お願い!」
激しく体を動かしたために荒くなった呼吸に喘ぎながら、額に汗を浮かべて、さくらがウッドの顔を見上げる。
真夏の室内は、クーラーが効いていると言っても、やはり蒸し暑い。
まして、タンスの中、肌にまとわりつくような湿気と熱気が、彼女の体をあっという間に汗ばませていく。
タンスの奥で、大の字に縛り付けられたまま、さくらは、これからどうしようかと悩んでいると、ウッドの背後で小さな影がうごめいているのに気づいた。
『ふふふ……』
怪しい含み笑いを漏らして、顔を出したのは、パワーだった。
「パワー……」
さくらは愕然としていた。
パワーの瞳にも光りはなく、ぼんやりとして、怪しい笑顔が湛えられている。
「パワー!どうしたの!?ねぇ!」
さくらの悲痛な問いかけをあざ笑うかのように、くすくすと笑いを漏らしたパワーは、タンスの底板に膝をついて、ゆっくりとさくらに近づいてくる。
さくらの脳裏に、ぞっとしない想像が浮かんだ。
パワーは、名前通り、とてつもない腕力を持っている。
そのパワーが正気を失っている今、これから、何をされるか分からない。
おそらく、パワーの指先で弾かれただけで、自分の肩は砕けてしまうに違いない。
そんな事を思い始めると、次々と恐ろしい想像が浮かんでくる。
カタカタと自然に足が震えだし、顔の血の気が引いていくのを感じた。
ギシ…ギシ…と底板を軋ませながら、パワーが近づいてくる。
「は……パ…パワー……やめて……」
怯えるさくらを尻目に、パワーは怪しい笑みを浮かべたまま、ゆっくりとさくらの右肩に手をかける。
(肩を折られる!)
来るべき衝撃と痛みに備えて、さくらがギュッと目をつむり、唇を噛む。
『心配しないで……痛いこと、しないから』
耳元で囁くようにつぶやいたパワーの指先が、肩を下って、露わになっている脇の下に滑り込む。
「…ほえ?」
激しい痛みに襲われると思いこんでいたさくらが、意外な場所に感じた感触に顔を上げた、次の瞬間、痛みとは別の衝撃がさくらの体を貫いた。
パワーが指先で、さくらの脇の下の肌をなぞり始めたのだ。
「ほえぇぇぇぇぇ!」
あまりに予想外の感触に、さくらは悲鳴を上げた。
痛みとは、ある意味対照的な感触が、敏感な脇の下に流れ込んでくる。
「ふぁ!?はぅっ……や、やめてぇ…!」
ゆっくりと、しかし、じっくりと指先を肌になぞらせるパワーに、さくらが笑い声の混じった懇願の声を上げるが、それにお構いなしに、彼女の指先は動き続ける。
何とか脇を閉じようと、腕に渾身の力を込めるが、ウッドの枝はそれを許さない。
「ふぇっ……あはっ!くすぐったっ…ぃ……!」
「ふぇっ…やめてぇぇ!」
脇の下の皮膚から流れ込んでくる刺激に身もだえしながら、さくらが激しく頭を振りながら叫ぶ。
しかし、そんな切なる願いにも動じる事なく、パワーの指先は、さくらの柔らかい脇の下に深く食い込み、怪しい刺激を送り込み続ける。
「くくっ……!あははっ!」
どんなに暴れても、彼女の体を縛り付けるウッドの枝は、彼女を離そうとしない。
じっとしていられない刺激に体を震わせ、ただでさえ汗ばむような洋服ダンスの中、さくらの全身から汗が溢れ出す。
「ひゃははっ!脇は!脇はダメぇぇぇ!」
パワーの指先が、敏感な脇をいじり回す感触に、息も絶え絶えに叫び散らすさくら。
ぼんやりとした、しかし、少しだけ楽しそうな笑顔で、パワーは一時も休む事なく、指を蠢かせ続けている。
汗で濡れた肌の上で、さくらの弱点が次々と露呈していく。
脇の下の浅い部分は、指先でつまむようにしてくすぐると、可愛らしいクスクス笑い。
脇の下のくぼみをかき回すようにすれば、日頃のさくらの姿からは想像もできないほど、乱れ狂ったように笑い転げる。
『ふふ……くすぐったいの?』
パワーが悪戯な笑顔で、さくらの耳元に息を吹きかける。
今まで、くすぐられ続けて全身が敏感になっているさくらには、そんな小さな刺激すら、全身を激しく貫くような、恐ろしい刺激になってしまう。
「ひははっ!耳だめ!はぅっ!ふえぇぇ……!」
『かわいい』
さらに悪戯な笑顔で、パワーはくすりと笑ってつぶやくと、激しく動かしていた右手を脇の下から離した。
「ひあっ!はぅ……ケホッケホッ」
まだ左手がくすぐり続けているものの、左脇に送り込まれていた刺激から解放されたさくらが、大きく喘ぎながら、軽く咳き込む。
全身を襲う倦怠感と、激しい疲労感。
それなのに、右脇の下から流れ込むくすぐったさに、どうしても笑い声が漏れてしまう。
学校で、友達とくすぐりっこをした事はあったが、動けない状態で、いつ終わるとも知らないくすぐりを体験して、さくらは初めて、笑いたくないのに笑わされる事の苦しさを知った。
「はぅ…!あはっ、や…もうやだ!やめてぇぇぇ!」
悲痛な叫びも、笑い声が混じってしまっては、ちっとも悲痛には聞こえない。
身を縮こまらせ、上気した体をよじって、なんかパワーの指から逃れようとするが、束縛された体は、まるで言う事を聞かなかった。
「パワー!やめへぇぇ!ほぇぇ!やめへぇぇぇぇぇ!」
笑い続け、閉じる事もままならない口から、呂律の回らない言葉が吐き出される。
その言葉を聞いてもパワーは微笑んだまま、さくらの顔に、自分の顔を近づけささやく。
『汗、沢山かいたね。綺麗にしてあげるね』
そう言ったかと思うと、突然、パワーはさくらの左脇の下に、自分の顔を埋めさせた。
そして、汗で濡れた肌に、舌先をなぞらせる。
疲れ切っていたはずの体に、新たな刺激が走り抜け、さくらが大きくのけぞった。
「ひゃあぁぁぁぁぁ!!」
ペチャ…クチュ……
脇の下の上を、柔らかでなま暖かいパワーの舌が動き回る。
「あははは!やめへぇぇぇ!!きゃはははは!」
クチュ…ヌチュ……
「ペロペロやめてぇぇぇ!きゃはははっ!いやーぁあはははははっ!」
執拗に脇を這い回るパワーの舌先。
どんなにくすぐったくても、それを防ぐ手だては何もなく、さくらは、ただ笑いもだえるしかなかった。
柔らかな肌を、時には、なぞるように。
そして、時にはつつくようになめ回しながら、休む間もなく責め立てられ続けるさくらは、なりふり構う暇もなく、笑いと苦しみに全身を振り乱して暴れ続けていた。
「きゃははははは……ひゃひっ!やめへぇぇぇ!」
叫んでも無駄と知りながら、口からは、くすぐったさから逃れたい一心で、懇願の言葉が溢れ出す。
すっかりパワーの遊び場と化した脇の下から流れ込んでくる、激しいくすぐったさ。
笑いすぎで、ほんど息ができず、頭の中がぼんやりとしてくる。
それなのに、その怪しい刺激だけは、いつも以上に強い感覚で全身を駆け回り、さくらの腹の底に残された笑い声からも、絞り出すかのように吹き出させていく。
「ふえぇぇぇぇ!ペロペロだめぇぇぇぇ!ひぁはははっ!」
全身から吹き出した汗と涙で、さくらは風呂上がりのように、びしょ濡れになっていた。
タンスの中は、汗と熱気でムンとした空気が立ちこめ、そこにいる事すら苦痛なほど蒸し暑い。
酸欠とあまりの暑さに意識が朦朧としてくるさくらだったが、それすらも、くすぐったさの中で打ち消されてしまう。
(死んじゃうよぉ……)
激しい目眩と、全身に広がる強い疲労感の中にあっても、なおもくすぐられ、苦しめられる彼女の脳裏に、どうしようもないほどの絶望が広がっていく。
「ふえぇぇぇぇ!ひんじゃうよぉぉぉ!!」
髪を取り乱して叫ぶさくらに、ウッドが怪しげな微笑みを浮かべてつぶやく。
『大丈夫……あなたは死なないわ』
そう言いながらも、さくらの弱点である耳に息を吹きかける事を忘れない。
「うひゃぁぁぁ!」
感度の良い反応に気をよくしたのか、ウッドの枝が数本、さくらの首筋や耳をなで回すように動き始める。
今まで脇の下だけに止まっていたくすぐったさが首筋や、耳にも広がり、さくらは気が狂いそうになった。
「首やだぁぁぁぁぁ!やめへぇぇ!くひゃははっ!ふえぇぇぇぇぇぇ!!」
今まで以上に全身を震わせて、さくらが笑い転げる。
その反応を察したパワーが、開いている右手を、さくらの脇腹に伸ばした。
薄く濡れた布地の上から、微かにあばらの感触がある脇腹の皮膚を指先で撫で上げる。
「いやぁぁぁ!あははっ!やだ!やだあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
そんな言葉に構うことなく、パワーが指で、脇腹のあばらとあばらの間をコリコリと揉むようにくすぐると、さくらが今まで以上に暴れ狂った。
「コリコリやだあぁぁぁ!いゃはははっ!ほえぇぇぇ!ひんじゃうっ!笑い死んじゃうよおぉぉ!」
『ふふ……とても敏感ね』
ウッドがうっとりとつぶやき、さくらの背中に自分の細く長い指先を伸ばす。
うなじの辺り、シャツの首もとから入り込んだウッドの指先が、汗を潤滑剤にするようにして、背骨を強くこすり立てる。
次々と加わる新しい刺激に、さくらの頭は混乱してきていた。
今までは両脇の下だけから襲いかかる刺激を、何とか受け止めていれば良かったが、全身の至る所から送り込まれる激しすぎる刺激に、一体自分がどこをくすぐられているのかすら分からなくなっていく。
「にははっ!ひゃあぁぁ!ふぇっ……ほえぇぇぇぇぇ!」
その時、洋服ダンスの戸の隙間から、自分の部屋の扉が開くのが見えた。
そこから入ってくる桃矢の姿に、さくらの顔が一気に明るくなる。
(お兄ちゃん……!)
「きゃはははは!おにいひゃぁぁぁん!たすけへぇぇぇぇぇ!!!」
「おにいひゃん!!くくっ……あははははっ!!」
全身の敏感な部分を刺激され、笑い声を上げずになられないさくらが、呂律の回らない叫び声を上げる。
しかし、桃矢はまるで彼女に声に気づかなかったかのように、部屋の中をぐるりと見回した。
「ふぇ…!?なんでぇぇぇ!!おにいひゃぁぁぁん!!」
『うふふ……忘れたの?あなたのカード達の能力』
ウッドが艶めかしい囁きをさくらの耳に吹き込み、紅潮した頬を指でなぞる。
笑いと涙と汗でまみれたさくらが、何が何だか分からないといった表情で、ウッドの顔を見上げた。
「さくら、どうした?」
その時、さくらの耳に、桃矢の言葉が飛び込んでくる。
タンスの微かに開いた扉の隙間から、ベッドを見下ろす桃矢の姿と、ベッドに横になった、さくら自身の姿が見える。
「…ほえぇぇぇ!?」
『ふふ……あなたのお兄さん、気づかないみたいね』
「ふぇ!?ひはっ!なんれえぇぇぇ!!おにいひゃん!ひゃはははっ!」
ベッドに横になっているさくらの額に手を当てる桃矢。
「んぅ……」
小さな声を漏らして、さくらが寝返りを打つ。
そして、小さく微笑んで、桃矢はさくらの頭を優しく撫でると、音を立てないように、そっと部屋を出て行った。
「ほえぇぇぇぇ!いやあぁはははっ!」
微かな希望が打ち砕かれ、さくらの全身を今までにない虚無感が覆い尽くす。
しかし、泣き出してしまいそうなほどの孤独感すらも、全身から流れ込むくすぐったさの中では、笑い声に変容してしまう。
ベッドの上のさくらが、ゆっくりと起きあがり、こちらを見つめてニヤリと笑う。
おそらく、桃矢はさくらを気遣って、当分の間は部屋に入ってくる事はないだろう。
『あなたのお兄さん、ユエに魔力、全部あげちゃったでしょ?だから分からないのね』
そう言いながら、ウッドが細い指先で、右の二の腕をまさぐる。
「いはははっ!そこダメ!もうだめぇぇぇ!!」
くすぐったさの渦の中、全身を駆けめぐる怪しい刺激に身を任せながら、さくらの脳裏に沢山の記憶の断片が巡り始めていた。
どうして、さっき自分の声が届かなかったのだろう。
そして、ベッドの上のもう一人の自分自身は誰なのだろう。
考えれば考えるほど、全身の感覚が敏感になっていくような気がして、くすぐったさの中に思考の欠片すらも飲み込まれてしまう。
「ひゃひっ!いやぁ!ひぁははっ!こちょこちょやめへえぇぇぇ!」
その時、パワーの舌先が刺激し続けていた脇の下から、一気にくすぐったさが消え失せる。
ハッとして顔を上げるさくら。
そこには、舌なめずりをして、赤面したパワーの顔があった。
『今度は、こっちの方ね』
クスリと笑い、パワーが右脇の下に顔を埋めた。
そして、右手で今まで舐め回していた左の脇の下を容赦なくかき混ぜ始める。
「ひきゃぁぁぁ!」
どこから出た声なのかと思うほどの悲鳴を上げ、さくらが体を激しく蠢かせる。
ただでさえ敏感になっていた体の、一番敏感な部分を、一番くすぐったい方法で刺激され、我慢できるはずもない。
「だめぇぇぇ!あははっ!ほんとにソコはダメなんだってばぁぁぁ!」
『笑い声を上げちゃって……本当は嬉しいんでしょ?』
ウッドが嬉しそうに言って、新たな枝をさくらに伸ばし始める。
新たな枝は、さくらの脇腹をつつくように刺激しながら、洋服の裾をまくり上げて、汗にまみれた腹部とヘソをなで回す。
一方で、パワーの指先は、先ほどまで舐め回していた脇の下の中を、縦横無尽に動き回っていた。
汗だけでなく、パワーの唾液でヌルヌルになった肌の上を、あまりにも容易く動き回る指先のダンスに、さくらが何度も悲鳴を上げる。
「あはははは!ごめんなしゃいぃぃぃ!ふえぇぇ!死んじゃうよぉぉぉ!」
『大丈夫、あなたは死なないの。死ねないのよ』
ウッドの囁きに、さくらが笑いと苦しみに歪んだ、あわれもない表情で、ウッドの顔を見上げようとするが、すぐにウッドの枝先が首筋をなで回し、首をすくめてしまう。
「ひはははは!ひひっ!くしゅぐったいってばぁぁぁ!」
『あなたの持ってるカード、サイレントが、あなたの笑いを消してしまうわ。そして、ループが、あなたのくすぐったくて堪らない時間を、永遠に繰り返すのよ』
頭の中に、大きな金ダライが落ちてきたような衝撃が走った。
「なんでぇぇぇ!ほえぇぇ!あはっ!くひゃははは!」
『それにね、ミラーがあなたの姿になって、あなたの代わりに生活するわ。ふふ…とても、とても楽しいでしょ?』
「いやぁぁぁぁぁ!あひひっ!そんなのダメ!!くすぐったいの止めてぇぇぇ!」